まみたす読書日記『いのちなりけり』葉室麟

f:id:Mamitaaasu:20171006124219j:image

まみたす読書日記『いのちなりけり』葉室麟

以下、名言集

・「人の命、米の命、みな天地の間に満ちております。天地は命を育むもの、されば命に仕えればようござる」
「しかし武士は人の命を奪うものじゃ」
「多くの命を生かすためでござろう。一殺多生の大慈悲のため武士は刀を抜きます」

・和歌とは神と和し、ひとと和するためのものだ。和歌を学ぶことは、この国に伝えられてきたものを尊び、秩序を乱さず、文治の世を作ることでもある

・斬った相手の命を受けとめてこそ、死んだ者も浮かばれるというものです。命に関わる仕えるとは死すべき時に死に、生きるべき時に生きる命をうけとめることでござろう

・人は生きて何ほどのことができるか、わずかなことしかできはしない。山に苗を一本植え、田の一枚も作るぐらいのことかもしれない。しかし、そのわずかなことをしっかりとやることが大事なのです。ひとはなぜ死に、つぎつぎに生まれてくるのか。一人がわずかなことをやりとげ、さらに次の一人がそれに積み重ねていく。こうして人は山をも動かしていく。ひとはおのれの天命に従う限り、永遠に生きるのです。そう思えば死は怖れるに足らず、生もまた然りです

・離れ離れになり、生涯会うことができなくとも心で添うことはできるのではないでしょうか

・蔵人殿は脱藩される時、追手を斬らずに逃げようとされました。わたしはあれほどの腕を持ちながら、斬らぬために卑怯者の謗りも恐れず、逃げようとした蔵人殿に学びたいのです

・「蔵人殿はなぜそのような覚悟で生きることができるのでしょうか」
「あの方は常に死んだ気でおられるからだと思います。死人ならば何も恐れるものはありませんから」

・「自らの心にかなう和歌を見つけ、その和歌を後の世まで伝えていけば心が伝わるのではないかな」
「つまるところ、雅とはひとの心を慈しむことではあるまいか」

・「わしの生きた証は咲弥殿に何かを伝えることだ」
「伝えたいことがあり、聞きたいことがあるのを恋というのでしょう」